口唇ヘルペスに効果あり?リジンとは?
2023/12/11
リジンとヘルペスの関係性
その理由については明らかにされていませんが、リジンを積極的に摂取することが、ヘルペスの発症抑制及び症状の改善に有効だということが研究によって明らかにされています。また、アルギニンを摂取しすぎてしまうと、リジンのヘルペス抑制効果を低下させてしまうということも分かっていることから、リジンを補う際にはアルギニンの摂りすぎにも注意するようにしなければなりません。もちろん、リジンだけを積極的に補い、他の栄養素が不足するというような食生活は、心身のバランスを崩し本末転倒となるので、全体的な栄養バランスを意識しつつ、リジンの摂取、アルギニンの抑制を考えていくということが求められます。
リジンとは
リジンとは必須アミノ酸のひとつです。(必須アミノ酸とは人間の体を作り上げているアミノ酸の中で体内で合成することのできない9種類のアミノ酸のことをいいます。)人間の体はアミノ酸の集合体であるタンパク質から生成されており、アミノ酸なしでは健康を維持していくことはできません。
リジンは細菌やウイルスなどの浸入を防ぐ抗体や各種ホルモン、酵素などを作る役割を担っており、主に細胞の修復や成長、代謝、免疫などに関与しています。
リジンは穀物中にはあまり含まれておらず、肉や魚、乳製品、豆などのタンパク質に多く含まれているという特徴があります。
リジンが不足すると引き起こされる症状
リジンが不足してしまうと、疲労しやすくなる、集中力が低下する、めまい、吐き気、目の充血、貧血、肝機能の低下、血中コレステロール量の上昇、脱毛、各種ホルモンの不足、ヘルペスになりやすい、免疫力の低下、骨が弱くなるなどの不快症状が引き起こされやすくなります。高齢の男性は需要が高まりますので、若い人よりも沢山食べる必要があります。
リジンの過剰症と注意点
通常の食事内容ではリジンが過剰になることはありませんが、サプリメントや偏った食事を続けていると、過剰症になることがあります。リジン過剰症になると腎臓に負担がかかるので腎機能障害になることがあります。
一日2000mgを超えて摂取を続けると過剰症が引き起こされることがあるので注意が必要です。過剰症の症状としては腎炎や腎不全、下痢、腹痛、疲労感、貧血、胆石症、脂質異常症などがあります。アレルギーをお持ちの方や、糖尿病の方、腎機能障害、肝機能低下、妊娠時、授乳時は安全性が確認されていないので、リジンのサプリメントは利用しないようにします。
リジンを多く含んでいる食品(100g中の含有量)
◎豆類
- 湯葉(3500mg)
- きな粉(2000mg)
- 小豆(1500mg)
- 納豆(1000mg)
- あぶらあげ(1000mg)
◎穀類
- そば(700mg)
- 玄米(300mg)
- 食パン(200mg)
- 白米(250mg)
◎ナッ類
- 落花生(1000mg)
- アーモンド(600mg)
- ごま(600mg)
- くるみ(400mg)
- くり(100mg)
◎魚介類
- 鰹節(6700mg)
- シラス干し(3000mg)
- マグロ(2500mg)
- カツオ(2000mg)
- たらこ(2000mg)
◎肉類
- 鶏胸肉(2000mg)
- 豚ロース(1800mg)
- 牛サーロイン(1700mg)
- 鶏もも肉(1500mg)
- 牛ひき肉(1500mg)
◎乳製品
- チェダーチーズ(2100mg)
- ナチュラルチーズ(2000mg)
- ヨーグルト(250mg)
- ラクトアイス(250mg)
- 牛乳(200mg)
サプリメントの効果
リジンの摂取は食事によって行うというのが基本ですが、一人暮らしなどで食事のバランスが乱れている方や、高齢者などで食事の量が少ないといった場合には、サプリメントにて必要な栄養素を補う必要があります。サプリメントにてリジンを補う場合には、量が多くなりすぎないように、食事に含まれるリジンの量と併せて2000mgを超えないようにする必要があります。よく分からない場合には一日1000mg前後の摂取に留めるようにしましょう。口唇ヘルペスなどに有名な「ヘルペケア」もこちらで詳しく書いてますのでぜひご覧ください。